<プロフィール>

 

介護に関する制度や介護のお金のご相談を行うようになったきっかけは、自分の父親の介護経験でした。

 

父親が老人ホームなどの施設や高齢者向け住宅へ移転するときには、必ず私が父親の身元引受人として関わっていました。そして、身元引受人として関わる中で介護のお金のことや介護制度のこと、施設について勉強するようになり知識が増えていきました。

 

父親の施設移転の数が10か所以上になったときにNPO法人の方から父親に施設移転のお話をしてほしいと依頼がありました。

 

父親にそのことを話したところ、自分ではなく子供の私にやってほしいと言われ、私が父親の経験と自分の体験をお話することになりました。

そのころは自宅から施設に移るというのは施設が終の棲家というイメージが強く、何か所も移り変わっている父親はめずらしかったのです。

 

その後、父親の施設移転の経験をもとに介護のお金や施設のことについてセミナー講師のご依頼や執筆のご依頼があり、関わらせていただきました。

 

また、介護をしている中で介護のことを友達に話しても、介護経験がなかった友達には自分の思いを受けて止めてもらえなかったという経験をしました。

 

介護経験のある年上の方に自分の介護のことを話したことがありますが、「私の親の介護のときは介護保険制度はなかった時代だから、あなたの言っていることは甘い」と言われたことがありました。

 

それを言われたときは、かなりショックでした。確かに、介護保険制度がない時代は、今よりも家族みんなが犠牲をしいられて、親や祖父母の介護をされていたご家庭があったと思います。しかし、ご自身の経験と比較してモノを言われても太刀打ちできないし、やりきれない気持ちになったことを今でもはっきり覚えています。

 

そんなことがあってからというもの、友人や知り合いには自分からは親の介護のことを話さなくなりました。話すことで自分が傷つたり、話さなければよかったという後悔をしたくなかったからです。

 

介護の形は人それぞれなので、同じ経験をしている人は少ないと思いますが、介護のやりきれない気持ちや思うようにいかない思いを受け止めてくれる人がいたらよかったと父親が亡くなった後になってより強く感じました。

 

父親が24か所以上の施設等移転に関わったことや父親の自宅介護をした経験は、父親がいなければできない貴重な経験だと思い、この経験から得たものが誰かのお役にたてたら父親も私もむくわれるのではないかと考えて、介護をしている方向けにその方の思いを受け止める傾聴やお悩みのご相談を始めました。

 

介護は先が見えない、終わりがわからないということをよく言われます。人によって介護の期間は異なりますし、介護の内容も異なります。

 

先がわからないからこそ、今を大切に将来に何が起こるのか予想をしながら生活をしていくお手伝いができたら幸いです。


取得資格

行政書士(千葉県行政書士会所属)、ファイナンシャル・プランナー、福祉住環境コーディネーター2級、終活アドバイザー

千葉県失語症者向け意思疎通支援者養成研修修了:修了者番号 千葉県2019A009号、

NPO法人和音主催「失語症会話パートナー養成講座修了」

※ボランティアで失語症の方の会話パートナーをしています